20代の貯金額、平均は?

By: SLris7uK

年々減り続ける家計貯蓄率

経済についてのニュースが毎日のように報道をされていますが、意外に広く知られていないのが「家計貯蓄率」です。
家計貯蓄率とはそれぞれの世帯での家計全体のうちどれだけの分を貯蓄にまわしているかということを計算したものです。

家計貯蓄率は過去20年をみてみるとその減少率は歴然としており、1995年時点では平均して家計の約10%が貯蓄に回されていたのに対し、2014年では-1.2%と赤字状態になり、2015年になってやや回復をしたもののそれでも0.07%とほぼ貯蓄ゼロと言ってもよい数値です。

もっともこの数値は未成年や高齢者など収入のない人も含めた国民全体の平均額なので働いて収入を得ている人の実態を表したものではないのですが、それでもほぼ貯蓄をしていないという人は珍しい存在ではないということは多くの人が実感していることと思います。

中でも若年層の貯蓄額は少ないことが調査によってわかっており、派遣社員やフリーターのような非正規雇用者では貯蓄するほどの収入を得られないという問題があります。

一方で大企業の正社員として高収入を得ている若い世代の多くが、将来のことを考えて目の前の消費を控え貯蓄にまわすという行動も多く見られており、格差により消費行動が大きく分かれているということも特徴的です。

そこで20代の独身男性が平均でいくらくらいの貯蓄があるかということを調査してみたところ、約120万円という数値が出ています。
同じく20代の独身女性と比較をすると、こちらは約200万円と倍までとはいかないまでもかなりの差がついているということがわかります。

これは男女の給与格差が若いうちはつきにくいことと、やはり女性の方が将来に強い不安を持っているということを示すものと言えます。

実家ぐらしの人の方が貯蓄額は高い

20代独身男性の中でも、比較的貯蓄額が高いのは実家で生活をしている人です。
実家ぐらしの男性に限って貯蓄額の平均を調査してみると、約150万円とかなりの差が見られています。

これはやはり都内で一人暮らしをする場合に大きくのしかかってくる家賃負担が関係していると言えますが、他にも実家で他に食事を作ってくれる家族がいることで外食が減るということも大きな要素と言えます。

ただしこの金額はあくまでも平均であり、先に紹介したような貯蓄額が限りなくゼロに近いという人もいるということは無視することはできません。
平均ではなく中央値として貯蓄額を調査してみると、額は約50万円と大きく落ち込んでしまいます。

20代のうちは自分への投資も必要な大切な時期ではありますが、将来結婚や子育てを考えているなら少なくとも20代が終わるまでには100万円を目標に貯蓄はしておきたいところです。

Back to Top